このお話は、30歳のころである2020年に、アメリカの大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースに所属する凄腕の投手、大谷翔平選手と、その同僚である山本由伸選手の鮮烈な活躍についての報告です。
彼らのチーム、ロサンゼルス・ドジャースは、この年、全米が注目するワールドシリーズと呼ばれる一大野球の
祭典で見事優勝を果たし、世界一の栄誉を得ました。
これは同チームにとっては、前回の優勝から早4年が経過した後の大快挙となります。
優勝の決定的な場面、その第5戦はニューヨークという敵地で行われ、緊張感ただよう試合は観客を釘付けにし
ましたが、高橋選手と山本選手はその重圧を振り払うかのように一体となって力を発揮し、7-6という僅差で勝
利をつかみ取りました。
そしてその勝利を祝うシャンパンファイトでは、彼らは大先輩たちに向かって美酒を浴びせ、そうして優勝の喜
びを全身で表現しました。
その様子は多くの方々から注目を浴び、米国内だけでなく、世界中に大きな反響を呼びました。
さらには、優勝したドジャースのパレードが予定されており、本拠地であるロサンゼルスではファンからの熱烈
な歓迎があり、その様子はまさに一大盛況と言えるでしょう。
そのうえ、記念のグッズも販売されており、試合会場には早くも100人以上が行列を作って待ち構えていまし
た。
特に目立ったのは、大谷翔平選手とヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手の写真がプリントされたワールドシ
リーズコミメレティブな球など、ワールドシリーズ関連の商品で、それらはたちまち売り切れとなりました。
そんな熱狂の中で大谷選手と山本選手は、先輩たちへの敬意と共に、次の戦いへの決意を新たにし、アメリカの
野球ファンをさらに熱くさせたのです。
仕事の途中に時間を作り、足を運んだ男性のファンは、「前回、2020年のタイミングでは新型コロナウイルスの
影響で、大々的に心おきなく歓喜を示すような状況にはならなかったんだ。
だから今回は、ちゃんとお祝いして楽しみたいね」と、顔全体で笑顔を浮かべていました。
そして、その翌日となる1日(アメリカ時間で2日)には、ロサンゼルスのダウンタウン地区で、ワールドシリー
ズを記念するパレードが行われました。
また、大谷翔平選手が所属するドジャースについても触れておきましょう。
大谷選手は今回、エス・ピー・エヌ、通称ESPNというアメリカのスポーツ専門エンターテイメント企業が行っ
たインタビューに応えました。
それは全米野球記者協会(BBWAA)が選出する最優秀選手(MVP)が発表された21日(日本時間で22日)のこと
でした。
そしてそこで、ドジャースの大谷翔平投手がナショナルリーグで全ての票を獲得し、2年連続でこの賞を受賞
し、通算で見ると3度目の受賞を遂げました。
そして、彼の活躍を支えたのは、野球史上初めてとなる「シーズン50本塁打-50盗塁」の驚異的な記録でした。
さらに詳しく調べると、彼はこのシーズン、全試合のうち159試合に出場し、54本塁打と130打点という実績を
挙げ、バッティング部門の2つの最高成績に輝きました。
更には大谷翔平選手は、昨年12月に10年契約で総額は7億ドル(約1061億円)という大型契約を結び、ドジャ
ースというチームに移籍しました。
数々の記録の中でも、特筆すべきは「40本塁打-40盗塁」を達成した上で、さらに「50本塁打-50盗塁」も達成
したことです。
さらに、オフィシャルなメジャーリーグベースボールのホームページに記載されているスタッツを見ても、134
得点、54本塁打、130打点、出塁率.390、長打率.646、OPS1.036、99長打、411塁打、ISO(長打率-打
率).336、本塁打率11.78の全10項目でリーグ最高成績を達成しました。
大谷選手自身も、新しいチームに飛び込んで初めてのシーズンでチームを優勝に導き、さらには素晴らしい個
人的な賞も受賞できたという新しい喜びに笑顔を見せていました。
その上で、今シーズンは全力で打者としての活動を専念したと語りました。
偉大な成績を残した彼の盗塁数も自身の最高記録である26個をマークしました。
それは彼がドジャースに加入してからのオフシーズンから、特に走塁に力点を置いて取り組んできた結果である
ことが明らかになっています。
これまで彼の豪快な走塁と盗塁をサポートしていたクレイトン・マッカラー氏。
彼は驚異的な技術をもったコーチで、2021年からはロサンゼルス・ドジャースでもその一塁コーチとして活躍を
見せてきたのです。
しかし、年が明けてからのこのオフシーズンに、マッカラーコーチがフロリダ・マーリンズの監督就任が発表さ
れました。
そのため、大谷翔平選手は今後彼とは別のチームで対峙することになりますが、それに対して彼は、「彼がいな
ければ、私が記録した59盗塁は達成できなかったでしょう」という強い感謝の念を口にしています。
「彼と一緒に考え、成長できてきたことが、私の走塁技術を向上させてきた原動力だったのです。
それを振り返ると、本当に充実した一年だったと思います」と話しました。
そして、彼は「今後マーリンズの監督として立つマッカラーコーチの前で、盗塁を成功させることができたら、
それは新たなモチベーションになるだろう」とも述べました。
その言葉から、彼両者の新たな競争が始まることに、笑みまで浮かんでいました。
大谷翔平選手は、今年のシーズンで54本塁打、59盗塁を達成し、打点も130で、打撃2冠の座を手にしていま
す。
その活躍振りは、ファンにはもちろん、野球界全体からも注目を浴びています。
然しながら、意外な事実として、彼は今シーズン「月間MVP」を1度も獲得していないのです。
彼は過去には2023年に6月と7月、その前年の2021年にも6月と7月の2回ずつ、計4回も月間MVPの栄誉を手に
しています。
それにも関わらず、ドジャース移籍1年目のこのシーズンに「月間MVP」はまだ無冠で、週間MVPを3度取ってい
るものの、ファン達からすれば、その事実は驚きであり、次の受賞が待ち遠しく感じられています。
3月から4月にかけて、大谷選手は打率を.336に押し上げ、7回のホームランを打ち出し、OPS(出塁率+長打
率)は1.017に達しました。
しかし、この優れた成績にもかかわらず、その月の最優秀選手賞(MVP)を受賞したのは、打率.368、6回のホ
ームラン、OPS1.101の成績を叩き出したドジャース所属のベッツ選手でした。
6月に関しても、大谷選手は打率.293を記録し、12回もホームランを打つなどOPS1.110という素晴らしい成績
を達成しましたが、この月のMVPを獲得したのは、打率.374、7回のホームラン、そしてOPS1.166という成績
を収めたフィリーズ所属のハーパー選手でした。
このように、大谷選手が一定以上の活躍を見せながらも残念ながらMVPを受賞していない現状に、インターネッ
ト上では彼のファンたちから驚きの声が上がっていました。
「なぜ大谷選手がまだ今シーズンの月間MVPを受賞していないんだ?」という疑問や不信感が浮上していたので
す。
しかし、9月に入って、大谷選手は26試合で打率.393、ホームラン10回、32打点という素晴らしい成績を残
し、さらに盗塁も16回達成。
OPSが1.225に上昇し、ようやく今シーズン初の月間MVPの受賞が現実味を帯びてきました。
この事実を受けて、ファンからは「大谷選手はきっと9月の月間MVPを受賞するはずだ」「9月の月間成績は本当
に素晴らしい、たぶん月間MVPを受賞できるだろう」といった期待と希望の声が聞こえてきました。
また、大谷選手について、自身が3度も満票でMVPを受賞した経験を持つジョー・ネイサン氏からは、特別な称
賛が寄せられました。
今シーズンからは打者だけでなく投手としても活動することを決めた大谷選手に対し、ネイサン氏は「大谷選手
のような二刀流が、これからも5、6年は続けられると思います」と太鼓判を押し、大リーグのクローザーとして
活躍した自身の経験と通算377セーブという歴代8位の称号を持つ立場から、大谷選手の活躍に対する高い評価を
示しました。
なお、ネイサン氏は、地元テキサス州のメディア「DLLSスポーツ」のYouTubeチャンネルに出演した際、ジョ
ン・ラディガン氏から「今後も大谷選手は打者と投手の両方として優秀な選手であり続けられるだろうか?」と
尋ねられ、「二刀流というのはとても難しいんです」と強調しました。
しかし、その理由を独自の視点で解説し、「大リーグのレベルで試合に出る回数は格段に少なくなりますし、登
板する回数も少なくなります。
そのため、二刀流に挑戦している大学2年生の息子にとっては、大挑戦になると思います」と語りました。
「それは、どのように見ても非常に難易度の高いタスクと言えます。
いつまでその状況が続くのかは予測しきれませんが、少なくともこれから先5年、もしくは6年程度はその状況が
続くことを前提として考えることができるかと思います。
そしてそれもそのはず、わたしたちがその前提を置くことができるのは、なんといっても、驚異的な才能に溢れ
ているからこそかと思います。
その才能さえあれば、一体何が起こっても適応していくことができるのではないか、という期待感を込めて言わ
しめます。
だけれども、当然ながらそれがどれほど難しいことであるかを理解しているので、全力で否応なく否定的な見解
を述べざるを得ません。
だって本当に、そんなことができるわけがないじゃないですか。
しかし、例えばこう言われたらどう思いますか。
「だけど、大谷翔平みたいに超常的なパフォーマンスを発揮できる存在は存在する。
過大な評価だなんて言われるかもしれないけど、そんな評価を越えて実現できると信じているからこそ、それを
声に出して言えるんだよ」、と。
だからおそらく、そんな機会がもし訪れるのなら、それは必ず大きなチャンスとなることでしょう。
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