2023年のワールドシリーズでの優勝チームであるレンジャーズの選手一人あたりに対して約7700万円が分配されるという話をさせていただきましたが、その詳細をもう少し深くお伝えします。
その優勝チームには、メジャーリーグベースボールのスーパースターであり、ピッチャーとしてもヒッターとし
ても活躍する我が国の大谷翔平選手や、山本由伸選手などが所属しています。
彼らは一年間を通して厳しい戦いを続けるなか、優れた実績を挙げたことを評価され、優勝へとつながった報酬
として、これらのボーナスが与えられます。
さらに、2023年のポストシーズンに関しては、これまでの歴史の中で最も高額な額がポストシーズンに進出した
チームに分配されます。
その金額はなんと1億780万ドル、それは日本円で約1630億円にも上るのです。
そして、それらの報酬はチームがどれだけ勝ち進んだかによって、その金額が増えていきます。
そして、このような報酬はポストシーズンに進出した全12チームに対象となるとのことです。
なお、2022年に世界一に輝いたアストロズの場合では、情報提供元である米スポーツ局・ESPNによれば、1人
当たりの報酬は51万6347ドル(約7,843万円)となっていました。
もちろん、まだ2023年のワールドシリーズ制覇者であるドジャースのボーナスは公表されていませんが、過去の
経験から考えると、同程度の金額が各選手に支給されると予想されています。
そして我々の誇る大谷翔平選手に関して言いますと、彼は契約上、報酬は後払いとなっていて、今シーズンの年
俸は200万ドル(約3億円)です。
もし昨年と同じ報酬金が支払われるとしたら、その額は年俸の約1/4にもなるということなのです。
2019年という、やや古い年になりますが、その年に行われた第二回目のプレミア12という大会で、我が国の誇
りである侍ジャパンという野球チームが見事に優勝を飾り、その優勝賞金として約161万ドル、日本円でおおよ
そ24億円を手にしています。
また、その約4年後の2023年に開催されたWBCという大会では、優勝したチームが受け取ることとなった賞金
は、大体300万ドル、日本円にして45億円でした。
それに対して、アメリカのメジャーリーグベースボール、通称MLBにて活躍を続けている大谷翔平選手の契約金
については、かつて報道されていたのが10年で7億ドル、日本円では約1046億円です。
この金額が決まったのが去年、つまりは1年前だったのですが、その後1年間で大谷選手が記録した成績は、引退
して名選手ともなればどの選手も引けを取らない、歴史に名を刻むようなものでした。
それ故、契約額が安かったと言われ尽くしているのです。
さらに、我々が暮らすこの地元においても、その大谷翔平選手の影響は見えています。
私たちが日常的に利用する商品や、いくつかの店舗で提供されているもの、全てが変わりました。
昔からドジャースというチームを支え続けているスタン・カステンというCEOが「彼は新しいファンをもたらし
た。
以前していなかった日本語ツアーも提供しているようだ。
以前なかった日本のスポンサーとのつながりもある」と語っています。
そしてなんと、MLB公式サイトのアダム・マカルビー記者は、「ミズサワからチャベス・ラビーンまで、オオタ
ニのインパクトは複数の大陸に及んでいる」という見出しで記事を掲載しました。
さらに驚くべきことに、史上初の「50-50」を達成し、2年連続となるMVPも手中に収めています。
大谷翔平選手への投資は大成功だったと言えるでしょう。
「ドジャースはオオタニが何をもたらしてくれるかの予測をたくさん見た上で金額を提示した。
そして、大谷への投資は大成功だったといえる。
球団には日本企業からのスポンサー契約のオファーが殺到しました。
このように全く違う観点から見ても、「ここまで(球界の)全員にとって(彼の存在は)非常に有益なものにな
っている」と言っても過言ではありません。
我々が所属するMLB全体が大谷翔平選手の影響を受け、「常に海外での機会を探っている野球の中央部(MLB)
も恩恵を得ている」ということになります。
「大谷翔平についてですが、大谷効果は私たちが予想した以上に驚異的なもので、彼のパフォーマンスはすばら
しいという言葉を超えています」と、微笑みながらカステン氏は語った。
彼はさらに7億ドルの契約について言及し、「今となっては、私たちがこれほどの影響を見越していたかどうか
覚えていないところもあるかもしれませんが、確かに我々はかなり保守的な予想を立てていました」と明かし
た。
実際、大谷翔平選手は、野球の世界において非常に特異な存在である。
彼は見事な二刀流の選手として、投手と指名打者(あるいは外野手)の二つの役割を一手に担う。
これはアマチュア野球では一般的なスタイルであるが、プロの世界では極めて珍しい。
リーグ設立初期を除けば、ほとんどの選手は投手か打者、どちらかに特化している。
歴史を振り返ると、伝説的なアメリカの選手であるベーブ・ルースが一例として挙げられる。
彼はその強烈な打撃力から、登板しない日には時折野手として出場。
そして、その後有名なところでは野手に専念する道を選んだ。
そして大谷翔平選手もまた、特殊な選手としてその素質を早くから示していた。
2012年の春の選抜で藤浪晋太郎から本塁打を放つなど、打者としての素晴らしい才能を見せ付ける一方、夏の地
方大会では球速160キロを記録するなど、投手としてもその圧倒的な能力を見せた。
しかも、彼は自分自身が野手になるべきか、それとも投手に専念すべきかの選択を、プロ志願届を出すまで決定
していなかったのだ。
そして日本ハム会議の控え室では、山田正雄GMを始めとするスタッフが大谷翔平選手のことについて、熱心に
議論していたことでしょう。
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